自治会の議案書・総会資料の作成担当になったら?
自治会の議案書や、各種団体様の総会資料、マンション等の管理組合様が作成する通常総会議案書など、世の中には多くの資料が存在します。またそれらの資料を作成するにあたり、作成の担当者になるという可能性は誰にもあると言えます。
「原稿は出来たけど、印刷はどうすれば・・?」
「そもそも内容は何を入れたらいいの・・・?」
「印刷は会合までに間に合うの・・・?」
資料作成の担当者になったら抱えるこのお悩みを少しでも減らすことが出来るようなポイントをいくつかご紹介させて頂きます。
製本方法はどんな種類があるの?
議案書や総会資料で使用される製本方法は「中綴じ」「平綴じ」が最も多く使用されます。ページ数が多くなる場合は「無線綴じ」で作成する場合がありますが、殆どの場合40頁以内で収まることが多くなりますので中綴じでの作成がおススメです。
中綴じ冊子での作成の場合には、表紙を含めた全体のページ数が4の倍数である事が条件となります。4の倍数のページ数にならなくても白紙やメモ欄などで調整が可能な場合もあります。ページ数が不足する場合には印刷会社へ相談してみるといいでしょう。
平綴じの場合にはホチキスで止める形になります。ページ数(紙の枚数)が多くなるとこの形式で作成できない事が多くなります。また、他の製本方法に比べて強度が低くなり、めくっているうちにホチキスの部分から破れてしまうという事もありますので注意が必要です。
無線綴じでの作成の場合には、耐久性があり、しっかりとした冊子を作成する事が出来ますが、中綴じや平綴じと比較するとコストが少し高くなり、納期も長くなります。しかしその分、表紙に色上質紙やレザックなどを使用するなどして見た目も綺麗な冊子を作成する事が出来ます。
用紙の変更に関しては中綴じ冊子でも対応が可能です。表紙となる部分を色上質紙にして本文の部分は上質紙、といった形式で作成する事も可能ですし、表紙の片面だけをカラー印刷を行い、全体的に色を付ける事で色上質紙を使っているかのような冊子を作成するという技もあります。この場合は本文の内側となるページも使用する事が出来、色上質紙を使用する事でのコスト増を防ぐ事が出来るので、知る人ぞ知る裏ワザです。
使用する用紙について
議案書や総会資料を作成するにあたり、最適な用紙を選ぶ事が読みやすい冊子に仕上げるポイントです。綺麗な冊子に仕上げたいので「光沢のある用紙で!」と選んでしまいがちですが、実際には文字や表がメインとなる冊子になりますので、光を反射するコート紙のような用紙を選んでしまうと、かえって見にくい冊子となってしまいます。また、会合に参加しながら重要な事をメモで記入したい方もお見えになるかもしれません。そうなると本文に使用する用紙は「上質紙」が絶対的におススメとなります。
【議案書・総会資料本文おススメ用紙】上質紙
モノクロの冊子の本文用紙として最も多く選ばれる用紙は「上質紙」と呼ばれる用紙になります。
さらっとした手触りと白色度の高い用紙となっており、多くの書籍やテキスト等の本文として広く流通しています。コピー用紙のようなイメージですが、上質紙の原料は化学パルプ100%となっておりますので、一般的にコピー用紙と呼ばれる普通紙よりも耐久性が高いのが特徴です。
また、こちらの用紙はコート紙などの「塗工紙」ではないので、ボールペンや鉛筆などを使用しての筆記に関して向いており、会合の重要事項をメモして頂く事も可能です。
厚みとしては70kgが最も本文として使用される最も一般的な厚みとなります。もちろん厚みに関してはもっと厚い用紙を使用する事も可能ですが、本文用紙を厚くし過ぎると冊子が開きにくくなりますので本文用紙の厚みとしては90kgまでをおススメしています。
また先ほども記載したように表紙となる部分のみ用紙の種類や厚みを変更する事も可能です。
例えば中綴じ冊子で作成する場合には表紙の部分のみを厚い用紙にする事も可能です。
印刷データの入稿について
議案書や総会資料の原稿を作成する際にはワードなどでテキストデータを作成する場合が多くなります。また、会計報告の部分に関してはエクセルなどで作成する事が多くなります。
ワードやエクセルなどのオフィス系と呼ばれるデータ形式は作成した環境の影響を受けやすいデータです。作成した際には正確に表示されていても、別のパソコンで開いた時には、改行がずれてしまったり、テキストボックスが上手く表示されていなかったりといった不具合が生じる事があります。
そういった事を防ぐためにも入稿形式は「PDF形式」で、とする印刷会社がほとんどです。PDF形式であれば、作成したお客様と受け取った印刷会社の方と同じ状態を共有する事が出来るのです。
「PDFで入稿する」と聞くと、印刷した紙の原稿をスキャンしてPDFにする方も見えますが、この方法ですとスキャンした際の影やズレが生じたり、解像度も低くなりがちです。
ワードやエクセル等からも直接PDFに変換する事が出来ます。
PDFというデータ形式についてはこちらのコラムで紹介しています。PDF形式への変換方法も紹介しておりますので参考にしてください。
印鑑が押してある部分はどうすれば??
議案書や総会資料の中で、代表者の押印部分や会計報告に関して監査の印鑑が押印が必要となる部分があります。電子データでは押印されていないけどどうすれば・・・・。
そんな場合には該当するページのみをスキャンしてPDFで保存し、該当ページと差し替える事も出来ます。またはその部分のみを紙原稿で入稿し、該当部分と差し替えたり、ページを挿入する事も可能です。
もし押印部分をカラーにしたいという事であればそのページだけをカラー印刷で作成する事も出来ます。
冊子印刷を行う場合にはモノクロ印刷とは料金形態が変わってきますので、事前の打ち合わせが必要となります。
記載する項目を見やすくするポイント
議案書に記載する内容について、以前の担当者から引き継いで記載する事が最も多いパターンとなりますが、どのような内容を記載されているのか見てみましょう。
・開催場所/日時 | ・代表者挨拶 | ・事業報告 | ・会計報告 |
・収支予算 | ・役員名簿 |
自治会や各種団体の総会資料では内容が異なってきますが、上記の内容などで議案書は構成されます。
これらを読み上げながら参加者の皆さんに読んで頂くために必要不可欠となるのが
「目次とページ番号」です。
当然ですが「○○ページを見て頂くと・・・」
と話を進めていくことで資料を見て聞いている人はスムーズに話を聞くことが出来ます。
そのためにはまず目次を作成しましょう。次にページ番号を入れる事にあるのですが、ワードやエクセル、あるいは紙原稿のスキャンデータなどが混在した場合、ページ番号を思い通り入れる事が難しくなることもあります。その場合にはページ番号を入れていない状態で入稿して、印刷時にページ番号を入れていくことも可能です。レスキュープリントでは無料でページ番号をお入れする事が出来ます。目次が完成していれば、その目次を参考にしながらページ番号を入れていきます。
また、レスキュープリントでは「どのページが何ページになるかよくわからないから目次が作成できない・・・」という方は、ページ番号が決定する前の目次データを送付して、あとで目次にページ番号を連動して入れる事も可能です。こちらにつきましては間違いが無いように担当スタッフと打ち合わせを行い、校正のチェックなどが必要となります。
最終の確認をお忘れなく
議案書・総会資料のデータが完成したらいよいよ印刷です・・・・
ですがその前に!
必ず最終チェックを行いましょう。
◆データのチェックはダブルチェック!
データを作成した方以外の方にチェックしてもらうと「○○したつもり」で進んでしまっている見落としが見つかりやすくなります。収支報告の数字について誤りが無いか、役員の方のお名前の表記が間違っていないか。特に御名前については、高橋さんなどの「高」「髙」の違いや、渡辺さんなどの「辺」と「邉」「邊」の違いなどのチェックを行う事がポイントとなります。
◆必要数量をチェック!
必要となる部数も重要です。想定される数量に予備も含めて発注すると、当日に「足りない!」という事を防ぐ事が出来ます。印刷会社に依頼した場合、予備が必ずついてくるとは限りません。特に冊子商品の場合にはほぼ予備が無いと思っていいでしょう。発注部数には必ず予備も含めた数量で発注するようにしましょう。
また、単価が安いからと言って大量に印刷をして、余ってしまっても困ります。必要となる数量を把握した上で、予備も含めてカウントするようにしましょう。
◆納期をチェック!
また、必要となる期日を印刷会社様に事前に伝えるという事も非常に大事です。データの状況や必要な部数、製本方式を予め伝え、印刷に掛かる納期を事前に把握する事でギリギリでバタバタする事がないようにしましょう。
また、印刷に関わる納期については殆どの場合、「実働」と記載されることが多くなります。実働という中には「土日祝日」や「その会社の定休日」を含みません。土日を挟む場合や連休などを挟む場合には注意が必要です。
最後に
自治会の議案書、総会資料ともに多くの方たちが集まり、報告を確認するために目を通す冊子になります。また、持ち帰り後日見直す事もあるかもしれませんし、大事な資料として保管する事にもなります。最適な仕様で最適な冊子形式を選択する事は、これらの目的を達成するために非常に重要なポイントとなります。初めて担当者に任命されたときには、間違いがないように、というプレッシャーから不安を抱えてしまう方も多いと思います。
レスキュープリントでは御見積や印刷作業だけでなく、事前にご相談して頂く事も大歓迎です。必要となるのがまだまだずいぶん先だとしても、作成する事が決まったらまずはお気軽にご相談ください。ご相談して頂いた地点で専任担当スタッフが決まり、その後は同じスタッフが対応します。また、一度ご注文頂ければ翌年以降も同じスタッフが対応しますので、後任の方への引継ぎがスムーズとなります。
まずはお気軽にご相談ください。
レスキュープリントでは店舗での打ち合わせも可能です
レスキュープリントは岐阜県(岐阜市)と愛知県(名古屋市・一宮市)で合計3店舗を展開しています。東海地区のお客様に関しては店頭にて直接スタッフとご相談、打ち合わせが可能です。最寄りの店舗へお電話頂き、ご来店頂く日時をお伝えいただければスタッフが対応いたします。
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Profile:
坂下大輔
コピンピア一筋21年。会社随一のアイデアと閃きで、社内外に向けたいくつもの企画を成功に導き社長賞を何度も受賞。知識よりも感覚で仕事をするのが好きで、簡単なデザインならデザイナーに依頼せずに自分で作成してしまうことも。社員旅行では宴会ではしゃぎ過ぎる一面も持ちながら、息子の影響でFC岐阜とお寺巡りにはまっている。日本酒が大好きなのに焼酎が飲めないという変わったお酒好き。