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無線綴じ製本は自作できるのか?

本コラム内で何度も登場する『無線綴じ製本』。報告書や論文、テキストや文集といった冊子に最適な、背の部分がのり付けされたタイプの製本方法です。これまでのコラムでは、データのつくり方や入稿方法、無線綴じ製本の特性などをご紹介してきました。プロがつくる無線綴じ製本のつくり方もコラムで紹介しながら、私はこう考えていました。

「自分でもつくることができるのではないか?」

「初めてつくる作品集やポートフォリオなどは数冊で事足りる場合もあるから、DIYでつくったほうが安あがりだ!」などと、印刷会社の営業としてあるまじき考えから、手作りでの無線綴じ製本に挑戦してみることにしてみました。

今回は、印刷会社の営業社員が実際に無線綴じ製本づくりに挑戦し、その過程や完成度、そしてメリット・デメリットなどを詳しくご紹介していきます。

無線綴じ製本をDIYでつくってみた!

それでは、早速つくってみましょう!

とはいっても、一般の方は専門的な道具をもっていないので、今回は身近な100均一ショップで手に入るアイテムやご家庭にあるものをつかって無線綴じ製本づくりに挑戦してみます。

<用意するもの>

・用紙:製本したい内容を印刷した紙

・表紙:表紙の厚紙やデザインペーパー

・グルーガン&グルースティック:100円均一ショップで購入できるもの

・カッター、ハサミ:用紙や表紙を切るため

・カッティングマット:作業面(机など)を保護するため

・定規:50cm程度のものが好ましい

・クリップ:用紙を束ねるため

・アイロン:表紙と本文をくっつける際に使用する

・クッキングペーパー:アイロンにのりがくっつかないように保護するため

<DIY無線綴じ製本7つのステップ>

①用紙を束ねる

製本したい印刷済みの用紙を順番に重ね、用紙の端がそろっているか何度も【トントン】して確認し、クリップで固定します。用紙がズレたりしないよう、しっかりと固定することがポイントです。また、背の部分に少し余裕を持たせておくと、接着剤を塗る作業など後の作業がスムーズにできます。

②ノドを整える

『ノド』とは、無線綴じ製本を開いた際に内側に来る部分(綴じてある部分)のことです。ノドの部分がそろっていないと、表紙を貼った際にきれいに仕上がりません。また、整えることで接着剤を均一に塗ることができます。カッティングマットの上で、定規を当ててまっすぐ切るようにしましょう。カッターを使用するので、けがのないように注意してください。

『ノド』に関しては、こちらのコラムで詳しく解説をしています。

③ノドに切り込みを入れる

ノドに切り込みを入れるのは、接着剤を浸透しやすくし、仕上がりを丈夫にするためです。注意点としては、切り込みは浅すぎると効果が薄く、深すぎるとページが破れてしまう可能性があります。

6~7mm程度の間隔で、深さは3~4mmくらいが目安になります。

④接着剤を塗る

グルーガンにグルースティックをセットし、温まったらノドに入れた切り込みに接着剤を入れていきます。合わせて、背にも接着剤を塗っておきます。接着剤は、厚すぎず薄すぎずを心がけ、均一に塗ります。グルーガンの熱でのやけどにも注意が必要です。

⑤表紙を貼る

接着剤を塗り込んだ本文に表紙を貼ります。本文の厚さに合わせて表紙に折り込みをいれます。この際、少し(1mm程度)余裕を持たせるのがコツです。本文に塗った接着剤がデコボコしていると仕上がりにも影響しますので、紙やすりなどで少し整えておくときれいな仕上がりとなります。

表紙の位置が決まったら、アイロンの熱で接着します。

接着剤がアイロンにつかいないよう、クッキングペーパーなどで保護をしてください。

⑥天地、小口を整える

印刷物の上下を天地(てんち)と言い、無線綴じ製本の側面(ノドの反対側)を小口(こぐち)といいます。

カッターで天地と小口を切り落とし、見た目を整えます。定規をしっかりと押さえて、1枚ずつ丁寧に切ることでよりきれいに整えることができます。気になる部分があれば、紙やすりなどで滑らかになるように仕上げてみましょう。

⑦完成!

接着剤が乾くまで重い本などでしっかりと押さえ、完全に乾けばDIY無線綴じ製本の完成です!

てづくり無線綴じ製本のメリット・デメリット

実際に無線綴じ製本をてづくりしてみたことで感じた、DIY無線綴じ製本のメリットとデメリットを以下の表にまとめてみました。

メリットデメリット
オリジナル製本を気軽に楽しめる時間がかかる
コストを抑えられる仕上がりが不均一になる可能性がある
達成感を得られる耐久性が低い
自分の好みを反映出来る技術が必要

家にあるものや100均ショップで揃えられる道具でつくれるので、気軽に自分だけのオリジナル作品をつくることができます。また、作品集ポートフォリオ小説写真集など用途に合わせて自分好みにカスタマイズできることも魅力の1つです。もちろん1冊からでも製作できるので、コストを抑えられるのが最大のメリットと言えるかもしれません。

その反面、時間がかかることが最大のデメリットだと感じました。初めてのDIY無線綴じ製本ということもあり、試行錯誤を繰り返し、ようやく1冊仕上がったという感覚です。慣れてくれば時間を短縮できるかもしれませんが、それでもある程度の時間が必要です。また、プロがつくる無線綴じ製本に比べ、耐久性も低く、仕上がりも均一とは言えない状態となりました。きれいに仕上げるためには、ある程度の技術が必要です。こちらも繰り返し無線綴じ製本をつくることで、その精度をある程度あげることも可能だと思います。

こんな時はDIY無線綴じ製本の出番かも?

以下の場合はプロに無線綴じ製本を依頼するのではなく、てづくりで無線綴じ製本をつくってみるのも1つの選択肢かもしれません。

<少量の無線綴じ製本を作成したい時>

自己PRの為のポートフォリオや個人で楽しむ句集や画集、写真集といったオリジナル作品集の場合、数冊で事足りてしまうこともあります。プロに依頼するよりも手軽に無線綴じ製本をつくることができるかもしれません。

<試作品をつくりたい時>

上記のようなオリジナル作品集以外に、文集や報告書といった数十冊単位でつくる無線綴じ製本でも、まずはどのような仕上がりになるか試してみたいというときは、DIY無線綴じ製本で試作品をつくってみるのも良いかもしれません。

<お子様と一緒につくりたい時>

お子様と一緒に無線綴じ製本づくりを楽しむことで、創造性を育み、完成した作品に愛着が湧くかもしれませんね。夏休みのひと作品にも良いかも? カッターやアイロンを使用するので、けがややけどには充分注意してください。

まとめ

今回は、印刷会社の営業社員が実際に無線綴じ製本をDIYで作成し、その過程や完成度、メリット・デメリットなどを詳しくご紹介しました。個人で楽しむ分だけの少量の場合や試作品をつくりたい時、また、無線綴じ製本づくり自体を楽しみたいときなどは、てづくり無線綴じ製本も選択肢の1つだと思います。しかしながら、時間や手間、完成度を考えると、やはりプロの無線綴じ製本が1番だというのが、今回つくってみて実感したことです。オンデマンド印刷であれば、少量の無線綴じ製本にも対応が可能ですし、テストプリントで試作品をつくることも可能です。

無線綴じ製本ができる過程まで楽しみたいのか、仕上がりの完成度を求めるのか、ご自身の目的に合わせて、今回のコラムを参考にしながら最適な製本方法を選んでみてください。

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Profile:

加藤雄三 
商業施設での商業サインや印刷物を得意とするアラフォー社員。作業員としても夜間作業に従事するため、昼間にお客様に会うと「今日はちゃんとした格好してますね」と言われてしまうが、れっきとした営業職。アラフォーなのに社内ではいまだに「若手社員」と言われてしまうのが最近の悩み。プライベートでは妻・娘と過ごす休日と週末に飲む安いウィスキーの水割り(薄い)をこよなく愛する。


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