様々な業種で、多くの企業が自社の製品をPRする「展示会」。
出展するにあたり、用意するものは数多くあります。
実際の商品を見やすく、目立つように展示するのはもちろんですが、来場されたお客様にお渡しするツールも、もちろん必要になります。
・配布用パンフレット・チラシ | ・商品説明パネル |
・お客様アンケート(申込書) | ・展示会用名刺 |
・ノベルティグッズ | ・自社の会社案内 |
今回はその中でも展示会で使用する「パンフレット」について注目していきます。
パンフレットはその場で製品やサービスについて来場者に知ってもらうための役割だけでなく、持ち帰って頂いて、お客様のお手元に残り、社内で共有して頂いたり、検討の際にアピールしてくれる営業ツール、また、展示会から時間が経過してしまった時のリマインダーツールとして非常に重要なアイテムとなります。
パンフレットの種類について
パンフレットと一言で言っても形状やサイズは様々です。
掲載する情報量や、手に取った時の見やすさ、質感などに加え、来場者数から想定される必要部数、それに対する予算などで大きさや形などが決まってきます。
◆二つ折りタイプ
展示会で使用するパンフレットの種類の中で最もスタンダードなのが「二つ折り」タイプのパンフレットになります。表紙、裏表紙に加え、中面には多くの情報量が掲載出来るため、人気の形状となります。表紙部分には商品の大きな画像を使用し、中面に商品説明や特徴などを掲載、最終の裏面となる部分には企業の情報などを入れる事が多くなります。
◆三つ折りタイプ
二つ折りタイプよりも多くの情報量を掲載出来、見開き部分を大きく使用する事で視覚効果も高いパンフレットにすることが出来ます。二つ折りタイプとは違い、長尺の用紙を使用する事になりますのでコストは少し高くなります。折り畳んだ仕上がりサイズがA4サイズの場合、開いた時の見開きサイズは210mm×627mmとなります。
◆三つ折りタイプ(コンパクト)
同じ「三つ折り」という言葉でも開いた時のサイズがA4等のサイズになるタイプの折りパンフレットになります。折り畳んだ際のサイズは非常にコンパクト(見開きがA4サイズの場合、折り畳んだ時のサイズは100mm×210mm)になり、配布もしやすく、持ち運びにも困らない形になります。多くの情報を入れたい場合は文字が小さくなりがちですので注意が必要です。
◆観音折りタイプ
三つ折りタイプよりもさらに多くの情報を入れる事が出来るタイプですがその分、印刷コストも高くなり、高級仕様のパンフレットという事が出来ます。折り畳んだ仕上がりサイズがA4サイズの場合、開いた時の見開きサイズは210mm×834mmとなりますので、立った状態で開く場合には少し大きくなりすぎます。
ブース内などで座って接客する際には手にするお客様に順序だてて説明が出来るパンフレットとなります。
お客様の手元に残るパンフレットにするために
せっかく準備したパンフレット。
来場いただいたお客様にお渡しして、その後問い合わせ等を頂くのが目的となります。
来場者の方たちは多くのブースを見て回るうちに配布される資料がどんどん多くなっていきますので、その中でお客様が捨ててしまわず、長く持って頂けるかどうかがポイントとなるわけです。デザインなどの見やすさや展示会に訪れた来場者のニーズにマッチしているかなどの重要なポイントはありますが、これまで寄せられた、
こうすれば良かった・・・
の声を参考に、いくつか「捨てられない工夫」となる部分をご紹介させて頂きます。
用紙の厚みを考慮しましょう
用紙の厚みはパンフレットを作成する中で重要なポイントとなります。ネット印刷などで作成する場合には、薄手の用紙がお値打ちとなっており、予算を削減するために、薄い用紙を選択してしまう事もあるようです。あまりに薄い用紙で作成されたパンフレットはお客様の荷物の中で折れてしまったり、クシャクシャになってしまったり、最悪の場合破れてしまったりします。また、写真が多く入るパンフレットなのに塗工紙で印刷を行っていない事で写真の写りが悪くなり、せっかくの良い製品も印象が悪くなってしまいます。
理想の厚みはお客様が片手で持って見ているときに、クニャっと折れてしまわない程度の厚みとなります。二つ折りの場合には135k、三つ折りの場合には110k程度をおススメしています。
また、写真などが多く入る場合にはコート紙などの用紙を選択すると上質系の用紙に比べて鮮やかに印刷を行う事が出来ます。
コート紙(おススメ度★★★)
コート紙とは折込み広告等チラシとして使われ、非常に身近で毎日のように見かけている用紙です。
両面にコーティングがされており、光沢があるので写真などカラーの再現性にすぐれキレイな仕上りになります。
目立たせたい印刷物にお勧めです。
マットコート紙(おススメ度★★★)
マットコート紙とはコート紙の光沢を抑えた紙です
艶消しのコーティングがされており印刷部分のみ光沢が出るため写真映えが良く落ち着いた雰囲気の印刷物に仕上がります。
反射が抑えられる為読みやすく、カレンダーなど文字と写真が使用される印刷物にお勧めです。
上質紙(おススメ度★★)
上質紙とは一般的に使用されている用紙で、なじみの深いコピー用紙とほぼ同等の風合いですが印刷適性が上質紙の方が高いです。
光沢が無く光の反射をしない為、読みやすく文字の多い報告書や書籍などに適しています。
コート紙やマットコート紙と違い、何かを書き込むという用途がある場合には上質紙をお勧めします。
用紙の厚みについては以下の通り。二つ折りのパンフレットを作成する場合、90k以下は薄いという印象になります。
問い合わせ先を明確にしましょう
受け取ったパンフレットを元に、後日問い合わせをしようとしたら・・・
・どこに問い合わせをしていいかわからない。 |
・代表の番号に電話しても要件が伝わらない |
・担当者の名前がわからない |
・メールをしたいのにアドレスが無い |
・いつもらったパンフレットかわからない |
・問い合わせたらキャンペーンが終わっていた |
そういったケースも多く見かけます。
展示会で使用するパンフレットは、通常の営業活動で使用しているパンフレットとは分けて作成し、しっかりとお客様の問い合わせに繋がる項目を入れる事が重要となります。
■問い合わせ先を明確に表示しましょう
そのパンフレットを持ち帰ったお客様が、いざ問い合わせをしようとした際に、どこに連絡をすればいいのかを、パンフレット内に明確にすることでスムーズに問い合わせに繋がります。
電話番号は目立つように正確に
記載する電話番号は大きく目立つように記載しましょう。その際に、代表の番号などを使用する場合には担当者がいる部署などをしっかりと表示、出来れば担当者のお名前などまで入れる事が出来るといいでしょう。せっかくのお客様からの問い合わせの連絡をたらい回しにしないようにしておくことが重要です。
担当者が決まっているのであれば名刺データをパンフレットの一部に印刷したり、切込みを入れて名刺を挟めるようにする、名刺を入れる事が出来るフィルムケースを貼り付ける等の工夫をする事で見返した際に担当者がわかりやすくなります。
メールアドレスは手間にならないように
メールでのお問い合わせ等を頂きたい場合にはメールアドレスの記載も必要ですが、簡単で分かりやすいアドレスではなく、文字数が多いアドレス等を表記する場合には、打ち間違い等のリスクも考え、メールに直結するQRコード等を入れておくこともお客様の利便性に繋がります。
どの展示会でお渡ししたツールなのかを表記する
パンフレットを貰ったお客様が、その商品やサービスを必要とするタイミングは少し先になるかもしれません。その展示会限定での価格や特典などを入れる場合、「2025年○○フェア」などの表記を入れておくことで問い合わせを頂いたお客様とのやり取りが円滑になります。
また、「どの展示会でお会いしたお客様なのか」、お客様にとっては「どの展示会で会った業者さんなのか」をすぐに思い出して頂くためにも、当日使用する名刺にも展示会名などを入れておくと思いだしてもらいやすくなります。
特典(オファー)を必ず入れましょう
配布するパンフレットは製品やサービスの紹介になりますが、当日会場に足を運んで頂き、ブースに立ち寄って頂いたお客様には特別のおもてなしとして「オファー」と呼ばれる特典を用意する事が重要です。
特典を決める際には以下の点を意識する事が重要です。
①期間を限定する
掲載する特典(オファー)について、お渡しする展示会の日程から期間を限定しましょう。「○月○日までの限定価格です。」等とする事でお客様の行動を促すことができます。
②数量を限定する
期間の限定と同じくお客様の行動を促す項目として数量を限定する事も重要です。「先着○○名様限定!」「数量限定!」とする事でぼんやりとしたニーズを行動に促すことができます。
③権限を限定する
権限というと少し難しくなりますが、要は「ここだけ」の限定をする、という事です。今回出展した展示会に来場され、ブースに訪れて頂いた方だけの限定オファーとなります、という項目を入れる事でお客様は特別感を感じて頂けます。
最後に
展示会への出展は、お客様からの問い合わせや見込みとなるユーザーの発掘をすることが、一番の目的となります。ブースの装飾や展示方法など、こだわる部分は多くありますが、意外にペーパーアイテムは普段使用している営業ツールを使用してしまいがちです。
今回ご紹介した展示会用パンフレット以外でも、展示会専用の名刺を使用する事でお客様に印象付けたり、資料を入れる手提げ袋をオリジナルで作成したりと、ペーパーアイテムで出来る工夫は多くあります。こだわり抜いた内容で作成したデータは、責任を持ってレスキュープリントで印刷をさせて頂きます。もちろんデータ作成のお手伝いも可能です。
まずはお気軽にご相談ください。
レスキュープリントでは店舗での打ち合わせも可能です
レスキュープリントは岐阜県(岐阜市)と愛知県(名古屋市・一宮市)で合計3店舗を展開しています。東海地区のお客様に関しては店頭にて直接スタッフとご相談、打ち合わせが可能です。最寄りの店舗へお電話頂き、ご来店頂く日時をお伝えいただければスタッフが対応いたします。
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Profile:
坂下大輔
コピンピア一筋21年。会社随一のアイデアと閃きで、社内外に向けたいくつもの企画を成功に導き社長賞を何度も受賞。知識よりも感覚で仕事をするのが好きで、簡単なデザインならデザイナーに依頼せずに自分で作成してしまうことも。社員旅行では宴会ではしゃぎ過ぎる一面も持ちながら、息子の影響でFC岐阜とお寺巡りにはまっている。日本酒が大好きなのに焼酎が飲めないという変わったお酒好き。