はじめに
・オリジナル作品集とは
オリジナル作品集とは、自身の創作活動の成果をまとめた作品集のことです。絵画、写真、イラスト、詩歌、デザイン作品など、ジャンルを問わず、様々な表現形式の作品を収録した、あなただけの冊子をつくることができます。
『画集』は絵画作品をまとめた作品集、『句集』は俳句作品をまとめた作品集、『歌集』は和歌作品をまとめた作品集、『イラスト集』はイラスト作品をまとめた作品集というように、ジャンルごとに呼び分けられることもあります。また、前出の作品集とは少し意味合いが異なりますが、『ポートフォリオ』という言葉は、主にクリエイターが自身の作品やスキルをアピールするために使用する作品集のことを指します。
ジャンルごとや用途ごとにさまざまな呼び方がありますが、近年では『オリジナル作品集』という総称で呼ばれることが多い傾向にあります。
自身の作品をオリジナル作品集という形にまとめることで、自身の創作活動の軌跡を振り返る貴重な資料となるだけでなく、作品を広く世に知ってもらうための有効な手段にもなります。
・ネット印刷で作品集をつくるメリット
【手軽さ】
自宅からパソコンやスマートフォンで簡単に注文・入稿することができます。
【短納期】
ネット印刷であれば、短納期でオリジナル作品集を仕上げることができます。これは、イベントなどの使用したい日に間に合わせたい場合などに特に便利です。
【低コスト】
ネット印刷では小ロット印刷に適している場合が多く、100冊や200冊といった小ロットでオリジナル作品集を作成したい場合にコストを抑えることができます。
その他にも、サイズやページ数、紙の種類や製本方法などを自由に選択することができるので、自分だけのオリジナル作品集をつくることができるのもネット印刷の魅力のひとつと言えます。
・本コラムで紹介すること
本コラムでは『画集』『句集』『歌集』『イラスト集』『写真集』『ポートフォリオ』といったオリジナル作品集をネット印刷で作成する際の準備やポイント、あなたの作品を広く世間に知ってもらうために、ネット印刷で作成したオリジナル作品集の販売方法をいくつかご紹介していきます。
ネット印刷でオリジナル作品集をつくる準備
①オリジナル作品集のテーマ・コンセプトを決める
まず、作成するオリジナル作品集のテーマやコンセプトを決めましょう。たくさんの作品の中から掲載する作品を選ぶ基準となりますし、1冊の作品集の中にさまざまなテーマやコンセプトの作品が掲載されていては、あなたのオリジナル作品集を手にとる人にあなたの意図や思いが伝わりません。作品の完成度を左右する重要なポイントです。
②作品をまとめる
次に、オリジナル作品集に収録したい作品をまとめます。作品の種類や点数によって、作品集の呼応性やページ数などが決まってきます。作品をまとめる際に、次の点に注意すると、より質の高い作品集をつくることができます。
【作品の一貫性】
①で決めたオリジナル作品集全体のテーマやコンセプトにあった作品を選びましょう。
【作品の見やすさ】
どの作品も思い入れのある作品です。全ての作品を掲載したい気持ちはわかります。しかし、多くの作品を掲載すると、1つ1つの作品が小さくなり、見にくかったりしてしまいます。作品を厳選し、1つ1つの作品の見やすさにも注意しましょう。
【作品の説明】
作品ごとにタイトル、制作年、技法などを記載しましょう。
③表紙をデザインする
表紙はあなたのオリジナル作品集の顔とも言える重要な部分です。表紙のデザインによって、作品集全体の印象が大きく変わります。
表紙のデザインは自分でも行うこともできますが、デザインに自信がない場合は、プロのデザイナーに依頼することも1つの手です。
また、Canva(キャンバ)というオンラインで無料で利用できるデザインツールがあります。こちらは豊富なテンプレートと素材を利用してデザイン初心者でも簡単な操作でデザインを作成できます。 Canvaの詳しい内容や弊社スタッフが実際に使ってみた体験談はこちらをご覧ください。
④製本方法を選ぶ
製本方法にはさまざまな製本方法があります。製本方法によってオリジナル作品集の仕上がりに違いがでてきますので、オリジナル作品集の内容や予算に合わせて選ぶことが大切です。仕上がりサイズも併せて決めておきましょう。
製本方法の選び方に関しては、下記のコラムをご参照ください。
また、より製本の種類を知りたい方は【キニナル製本シリーズ】もご覧ください。
オリジナル作品集をつくる際のポイント
ネット印刷でオリジナル作品集をつくる際には、以下の4つのポイントに注意することで、より見やすく、高品質で受け手に伝わりやすい作品集に仕上げることができます。
①見やすいレイアウトにする
オリジナル作品集をつくる際には、以下の点に注意して、見やすいレイアウトを心がけましょう。
【余白を適切に使う】
作品を紙面いっぱいに掲載するのは一番多い誤りです。作品と余白のバランスを調整することで、作品が引き立ち、読み手の目も疲れにくくなります。
【フォントを統一する】
複数のフォントを使いすぎると、まとまりのない印象を与えてしまいます。
【配色にこだわる】
作品のイメージやオリジナル作品集全体のテーマやコンセプトに合った配色を選ぶことで、作品の魅力をさらにひきだすことができます。
②読みやすい文字にする
オリジナル作品集には、作品の説明文やプロフィールなどを記載する場合があります。そのため、受け手がストレスなく読み進められるように、文字の大きさや行間などを調整することが大切です。
③印刷に適した解像度の画像を使用する
オリジナル作品集を最終的に印刷する際に、画像の解像度が低すぎると、印刷時に画像が粗くなってしまいます。JPEG形式やPNG形式などの印刷に適した形式の画像を300dpi程度の解像度で使用するのがおすすめです。また、印刷によって画面で見る色と異なる場合があります。不安な場合は最終の印刷前にテスト印刷で色味を確認することをおすすめします。
④用紙にもこだわる
用紙の種類によって、オリジナル作品集の質感や印象が大きく変わります。作品のイメージに合った用紙を選びましょう。例えば、『イラスト集』や『写真集』、『画集』といった作品集にはカラーの再現性に優れたコート系用紙、『句集』や『歌集』といった文字中心の作品集には上質系用紙や生成りの書籍用紙をおすすめします。
用紙選びのポイントはこちらのコラムでも詳しくご紹介しています。
オリジナル作品集を販売する方法
せっかくつくったオリジナル作品集を多くの人に手に取ってもらいたいと思いませんか?ここでは、オリジナル作品集を販売する方法を3つご紹介します。
オンライン書店での販売
近年、Amazonや楽天ブックスなどのオンライン書店で、個人でも簡単に書籍を販売できるようになりました。
メリット | デメリット |
全国の人にあなたのオリジナル作品集を届けられる | 競争が激しい |
販売手数料が比較的安い | 作品集の知名度がないと売れにくい |
在庫管理が不要 | マーケティングや顧客対応が必要 |
多くの人にオリジナル作品集を届けられる可能性がありますが、知名度をあげたり、販売価格の設定など販売戦略をしっかり練ることが大切です。
イベントでの販売
コミケや同人誌即売会などのイベントで、直接オリジナル作品集を販売する方法もあります。
メリット | デメリット |
購入者と直接交流ができる | イベントの参加費用が必要 |
作品集のPRがしやすい | 事前に告知や準備が必要 |
ファンを獲得しやすい | 持ち運びや販売スペースが必要 |
直接販売ができる反面、事前準備やコストが必要と言えます。また、決められた期日までに作品集を仕上げなければならないことも、デメリットの1つと言えるかもしれません。
SNSでの販売
X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSでオリジナル作品集を販売する方法もあります。
メリット | デメリット |
手軽に始められる | 購入者の情報管理が必要 |
販売手数料がかからない | 発送や配送の手間がかかる |
作品集のPRがしやすい | 信用を獲得する必要がある |
手軽に始められるかわりに、販売後の情報管理や発送に手間がかかってしまうのが特徴と言えます。
まとめ
ネット印刷でオリジナル作品集をつくることで、誰でも簡単に、そして手軽に自分の作品を形にすることができます。
今回のコラムでは、オリジナル作品集をつくるための準備、ポイント、そして販売方法をご紹介しました。
オリジナル作品集は、写真やイラスト、俳句や和歌といったあなたの創作活動の集大成と言えるものです。このコラムを参考に、あなただけのオリジナル作品集をつくって、あなたの作品をより多くの人に届けてみませんか。
レスキュープリントでは店舗での打ち合わせも可能です
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Profile:
加藤雄三
商業施設での商業サインや印刷物を得意とするアラフォー社員。作業員としても夜間作業に従事するため、昼間にお客様に会うと「今日はちゃんとした格好してますね」と言われてしまうが、れっきとした営業職。アラフォーなのに社内ではいまだに「若手社員」と言われてしまうのが最近の悩み。プライベートでは妻・娘と過ごす休日と週末に飲む安いウィスキーの水割り(薄い)をこよなく愛する。