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「記念誌や自分史、論文などちょっと高級感のある冊子にしたい」

「ずっと保管しておきたい」

このような製本ってありますよね。

他のコラムで紹介している「無線綴じ製本」や「中綴じ製本」は並製本と言われますが 今回は特別感のある「上製本」について解説していきます。

中綴じ製本、無線綴じ製本についてのおさらいはこちらから。

上製本とは

上製本とは名前からして「他の製本とはちょっと違うな」「高級そうだな」と感じるネーミングだと思いませんか?

表紙が硬く耐久性に優れ、高級感がある冊子が上製本(じょうせいほん)です。 ハードカバー製本とも呼ばれ表紙は3mmほどの厚みがあります。

上製本の魅力

上製本には3つの魅力があります。

耐久性

上製本は表紙が硬く厚いため長期間使用・保有しても形が崩れにくく傷みに強い。

高級感

表紙のハードカバーはオプションが豊富な為、見た目が豪華で高級感があります。

保存性

上製本はカラーであれば「絵本」や「アルバム」、モノクロであれば「記念誌」や「論文」といった製本を作る際に使用され丈夫なこともあり長期保存したい本や使用頻度の高い本に用いられます。

上製本の用途

上製本は耐久性が高く高級感がある製本に仕上げる事が出来るため特別な場面で渡す製本として最適です。

記念品として

卒業アルバムや結婚式の写真集などの特別なイベントの記念品として長期間美しい状態で保存ができます。

自費出版

自分で長年書き溜めた詩集やエッセイや小説などを上製本で作成することで特別な1冊となります。

ビジネス用途

企業の社史や製品カタログといったビジネスシーンなどでも上製本を活用して顧客やビジネスパートナーに対して信頼感や高級感を与えます。

贈り物

誕生日や記念日のプレゼントとして上製本でのアルバムを作ると特別感があり喜ばれる贈り物となります。

パーツの名称と役割

上製本には中綴じ製本や無線綴じ製本よりも多くのパーツに分かれています。

作成してから、「あーすればよかった」という事がないよう、どんなオプションがあるのか、パーツの形状や色は?など注文する前に覚えておきましょう。

上製本のパーツ名称
表紙板紙を芯にして表紙を作っているため硬く強度がある
ミゾ表紙が固いため開きやすくする役目
チリ本文を傷めないために表紙を一回り大きくしはみ出た部分
花布(はなぎれ)製本の中身の天地に付ける布
スピン/しおり平織のひもでできたしおり
見返し表紙の内側に貼る紙。冊子の補強や装飾の役目。

上製本(ハードカバー)のパーツごとの特徴

表紙の種類(4種)

上製本(ハードカバー)の顔となる大切な表紙!

並製本と大きく違うのは表紙の素材が豊富な事と、本文を傷めないために表紙を1周り大きく作成することです。

どんな表紙にするかで本のイメージがガラッと変わります。4つのタイプからあなたの作りたいイメージに1番近いのはどのタイプでしょう?

①鮮やかな表紙(カラー印刷+PP加工)

カラーの表紙で上製本(ハードカバー)を作りたい!という人にはこちら。カラー印刷+PP加工をした用紙を分厚いボール紙に貼りこみます。汚れにくくイラストや写真が入った表紙での製本が可能です。PP加工は「グロスPP」「マットPP」から選べます。

おすすめは絵本、写真集、アルバム、記念誌など。

②柔らかな高級感!(布クロス)

布クロスは柔らかでなめらかな手触りが特徴で気品ある上品な仕上がりとなります。

本のタイトルなどは箔押しをし分厚い板紙に貼りこみます。箔押しは「金」「銀」、「艶あり」「艶消し」から選べます。

おすすめは記念誌、学術論文、俳句集など。

③高級感だけじゃない!耐久性、耐水性にも優れた表紙(レザークロス)

レザークロスは、布に塗料を塗ることで皮に似た光沢のある表面となり高級感に加え耐水性、耐久性に優れています。

布クロスと同じく「金」「銀」の箔押しをすることで更に特別感が増します。

おすすめは修士論文、博士論文など。

④和のイメージ!(ビニールクロス)

ビニールクロスは織物の柄をプリントしたビニール製シートなので水や汚れに強く、柄の凹凸がありざらっとした手触りとなり見た目は和を感じさせる仕上がりとなります。

おすすめは歌集、句集、自分史など。

綴じ方の種類(3種)

上製本の綴じ方には、

①糸かがり綴じ②ミシン綴じ③無線綴じ(PUR)

の3タイプに分類できます

①糸かがり綴じ

「上製本といえば糸かがり綴じ」というイメージがあるほど昔ながらの糸を使って綴じる手法です。ページ数の多い少ないに関係なく綴じることができ、開閉を頻繁に繰り返す上製本にはこの綴じ方が1番です。糸かがり綴じは特に強度が高くページが脱落しにくいです。但しコストと製作日数がかかるため早めに準備を進めましょう。

②ミシン綴じ

ミシン綴じは、ミシンを使って糸で綴じます。中綴じ製本のように針金でなく糸で綴じて綴じ部分で半分に折って表紙を取り付けます。そのためページ数が40頁までと制限があり内容の多い本には作成できないというデメリットはあります。しかし180度開くことが出来るため左右に渡った見開きで絵を見せることが出来ます。絵本や写真集など迫力ある紙面として見せることが出来るため最適です。

ミシン綴じ

③無線綴じ(PUR)

無線綴じ(PUR)は主流となっている綴じ方です。強力な接着剤で背を固めるため通常の無線綴じよりもはるかに丈夫で劣化もしにくいです。糸かがりやミシン綴じに比べるとコストを抑えることが出来ます。多いページ数にも対応しており用紙の厚みにもよりますが綴じた状態で60mmほどの上製本が作成可能です。但し、製本が壊れやすくなるため本文の用紙には厚いものはおすすめしておりません。上質紙で70㎏以下の用紙を推奨しています。

PUR製本

絵本の場合は「合紙」という方法もあります。こちらは別の機会に解説いたします。

背の形状

製本した時の綴じ部分(背)の形状を選びます。

上製本には、綴じ部分の表紙の形状に「角背」と「丸背」の2種類の形状があります。

製本の背中の形状について

角背は背が平らなため「平背」とも呼ばれ、本棚収納時には収まりがよくカチッとした高級感ある製本の印象となります。例えば論文や絵本などで見られます。

丸背は、背に丸みがあり小口(本を開く側)にも反対に丸みがあり本を開きやすいという特徴があります。強度も出るため主にページ数が多い辞書などに見られます。角背に比べコストが高くなります。 角背は全ての綴じ方で選ぶことが出来ます。しかし、丸背で製本したい場合の綴じ方は糸かがりのみとなります。

サイズ

作成できる本のサイズは、A4、B5、A5、B6といった定型サイズに加え、横型や正方形といった変形サイズも可能です。

変形サイズが作りたい!というご希望がありましたらお気軽にお問い合わせください。

注文までのながれ

①データを作成する

印刷データを作る際は、いろいろなソフトを使って作成して頂いても大丈夫ですがご入稿の際にPDF形式に保存したデータをお送りいただけると「文字化け」や「レイアウトの崩れ」などを軽減することが出来ます。

②表紙を決める

「布クロス」、「レザークロス」、「ビニールクロス」では文字を入れる場合は箔押しとなります。 「印刷+PP加工」の表紙を選択すると写真やイラストといったカラー印刷での表現が出来ます。

③綴じ方を決める

「糸かがり綴じ」は強度が出るので、「開閉を頻繁にする」「ページ数が多い」時はこの綴じ方をお勧めします。

「ミシン綴じ」は、40ページ以下のページ数が少ない冊子限定となります。

中綴じ冊子と同じように本の中心をミシンを使って糸で綴じるので頁が抜け落ちることが無く強度があります。また、180度本が開くので絵本や写真集におすすめの綴じ方です。

「無線綴じ(PUR)」は、近年主流となる綴じ方で、強力な接着剤を使って背を固めます。ページ数が多い製本にも対応し厚みで60mmほどまで作成が可能です。但し本文は薄手の用紙(上質紙70k以下)を推奨していますので、厚手の用紙での作成をご希望の方は糸かがりもしくはミシン綴じをお勧めします。

④見返しを選ぶ

見返しは表紙の内側に貼る紙で冊子の補強や装飾の役割があります。色上質紙を使用すると見た目が大きく変わります。

⑤束見本作成(製本サンプル)

仕様が固まったら、束見本(事前サンプル)を作成します。約1週間ほどでお客様へ発送いたしますので、出来るだけ早めに間違いが無いかご確認をお願いいたします。

確認は、「ページの欠落や誤字・脱字はないか」「印刷品質、色合いは問題ないか」「製本の仕上がりに間違いはないか」などなるべく細かなところまでチェックをしてください。 万が一間違いや変更点が出た場合は、メールもしくは電話で専任担当までご連絡をお願いします。

⑥本印刷・製本

すべての確認が終わり、間違いや変更点がないようであれば本印刷に掛かります。

メールにてご連絡をお願いいたします。

納期には約1か月かかります。

本発注後の変更は修正料金が発生いたしますので、十分注意して確認をお願いいたします。

ブックケースを作成する

製本を長期保存するアイテムとして、ブックケースがあります。

ケースのサイズは、「ケースを持って下向きにし、軽く2~3度振って本が出てくる状態」がよいとされています。つまりきつ過ぎてもゆる過ぎてもいけないので、このような感覚的な寸法を出すには見本を作って確認するしかありません。

上製本のブックケース

ケースにも箔押しで文字を入れたり、印刷したものを張り付けたりすることも可能です。

もちろん、無地の箱も可能です。

大切な本の長期保管のための保護に一緒に作るのも良いでしょう。


Profile:

田中文麿 
社内ではオンデマンド事業に16年従事し、数多くの印刷会社を担当。その豊富な知識や経験を元にWEBサービス「レスキュープリント110番」を立ち上げ、その責任者としてお客様対応だけではなくサイトの広告運用まで行うWEBサービスのスペシャリスト。その反面趣味はアウトドアを好み、休みには家族でキャンプを楽しむ一面も。その行動力や人柄で社内での信頼も厚く「田中会」と呼ばれる飲み会も開催される程である。

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